いきなりですが、油についての正しい知識を持っていますか?

かつては、食事に含まれる脂質は出来るだけ減らすべきだという認識が一般的だったと思われます。しかし、最近ではダイエットのためには脂質よりも糖質を減らすべきだとの考え方が主流になっています。極端な糖質制限の是非はさて置き、糖質の過剰摂取を避けるべきだというのは疑いようのない事実だといって良いでしょう。

糖質制限ダイエットに書かれたものを見ると、糖質を減らしさえすれば脂質はいくら取っても構わないというような記述を見かけることもあります。厳格な糖質制限ダイエットではそういう考え方もあるのでしょうが、ゆるやかな糖質制限を心がけているのであれば摂取する油の量や内容についても気を使うべきだと思うわけです。

ゆるやかな糖質制限をおこないつつ、脂質まで制限してしまったら栄養不足に陥ってしまいます(私の場合、実際に栄養不足になるほどには、糖質も脂質も制限できていませんが)。そこで、どんな油であれば積極的にとって良いのかを知る必要があります。

油の中でも、オメガ3が体に良いとの情報を目にすることが多くなっています。オメガ3とは何なのか、次のように説明されています

オメガ3とは、魚油に含まれているDHAやEPA、エゴマや亜麻種子などの植物油に含まれているα-リノレン酸などの脂肪酸の総称をいいます。
栄養学では健康のために意識して摂るべき必須脂肪酸として位置づけられており、一般的に脂肪になりにくいとされダイエットに効果的な栄養素と言われています。
血流改善やコレステロール値の低下、アレルギー抑制など幅広い効果が期待されています。

オメガ3が良さそうだというのは分かったとして、油にはどんな種類があるのかを知っておく必要もあります。

下表は、食べるアブラの4つのグループ(主成分による分類)です。ダイエットの強い味方「オメガ3」(NHK)の表にあるデータを引用しました。

体の中で作れる油 体の中で作れない油
飽和脂肪酸
・バター
・ラード
・パームオイル
・ココナッツオイル
・牛肉
・牛脂
・チーズ
オメガ9
・オリーブオイル
・菜種油
・アボカドオイル
・アーモンド
・鶏肉
・豚肉
オメガ6
・サラダ油
・コーン油
・大豆油
・マヨネーズ
・インスタント食品
・ポテトチップス
オメガ3
・エゴマ油
・アマニ油
・魚油
・青魚
・チアシード

上記の4グループ(飽和脂肪酸、オメガ9、オメガ6、オメガ3)のうち、意識せずに普段から摂取しているのはオメガ3以外の油だけであることが分かります。青魚を多く食べている人は別として、オメガ3が圧倒的に不足している場合が多そうです。

厚生労働省の『「統合医療」情報発信サイト』にある、「オメガ3系脂肪酸と健康」のページに、主な知見の要約として次のような記述があります。

  • 多価不飽和脂肪酸のαリノレン酸(ALA)およびリノール酸(LA)は、体内で合成できないため、食事から摂取する必要がある。オメガ3系脂肪酸の一種であるALAは、体内で脂肪酸のエイコサペンタエン酸(EPA)およびドコサヘキサエン酸(DHA)に変換され、オメガ6系脂肪酸の一種であるLAは、脂肪酸のアラキドン酸(AA)に変換される。
  • 多くの米国人の食事においては、オメガ3系脂肪酸と比較してオメガ6系脂肪酸が10倍以上を占めると言われている。一般的に健康増進のためには、オメガ3系脂肪酸の摂取量を増やし、オメガ6系脂肪酸の摂取量を減らすことが望ましいとされている。ALAは、葉物の緑黄色野菜、ナッツ類、植物油(キャノーラ油、大豆油、特にアマニ油など)に多く含まれており、EPAおよびDHAは、魚や内臓肉に豊富に含まれている。LAは多くの食品に含まれるものの、とりわけ、肉や植物油(ベニバナ油、ヒマワリ油、コーン油、大豆油等)、またこれらの油を使用する加工食品に多く含まれている。

オメガ3脂肪酸の一日摂取推奨量は次のとおりです(「アマニフォーラム」より引用)。

厚生労働省は、オメガ3脂肪酸を一日に1.6~2.4g摂取するよう推奨しています 。 しかし、ほとんどの人が半分の500mgも摂取できていないと言われています。男性よりも女性、特に若い人が特に不足しています。オメガ3脂肪酸は魚の油に多く含まれていますが、推奨量を満たす量を摂取するには、イワシなどの青魚を丸ごと1匹食べなくてはいけません。意識して魚料理を食生活に取り入れたいものです。

フィッシュオイルと亜麻仁油を購入しました

オメガ3を積極的に摂取するためには、青魚を積極的に食べる以外には、魚油(フィッシュオイル)のサプリメントによるか、または、アマニ油、エゴマ油を食生活に取り入れるのが良さそうです。

フィッシュオイルのサプリメントは、iHerbで購入しました。iHerbならば、国内で販売されているサプリメントよりだいぶ安く手に入ります。粒はかなり大きいですが、ソフトカプセルだということもあり楽につるっと飲めます。飲んだ後に口中へ戻ってくる魚油の香もあまり気にならないので、無理なく飲み続けられると思います。

最低限のオメガ3を摂取するには、フィッシュオイルのサプリメントだけで十分かとは思いますが、さらに亜麻仁油を購入してみました。

もともと、手足などの肌が乾燥気味だったのですが、さらに歳を取ってきたせいか冬になると乾燥がひどいです。肌の乾燥を防ぐためにも良質の油をもっと摂取した方が良いかと考え、亜麻仁油を食生活に取り入れてみようと思ったのです。

購入したのは有機亜麻仁油です。原産国はニュージーランドで、『自然と大地が育んだ有機栽培の亜麻の種子だけを搾った有機JAS認定の亜麻仁油です。40度以下で採油される低温機械圧搾法による無添加精製の油です』と書かれています。こういうものは自然が豊かな国で作られたものが一番だと思っているので、ニュージーランド産というのに惹かれました。

亜麻仁油は、開栓したら冷蔵庫に保存し1ヶ月くらいで使い切るべきなので、内容量ができるだけ少ないのを選んでいます。また、加熱するのは避けてそのまま摂取した方が良いようなので、サラダに使うほか、豆腐や納豆にかけても味や香りはとくに気になりませんでした。

Amazonのレビューなどでは、亜麻仁油の味や臭いが苦手と書いているのも見かけますが、そのまま飲んだりするので無ければ気にならない方が多いと思います。

フィッシュオイルを摂り始めてからはもう2,3ヶ月が経ちます。ただし、油を摂りすぎることに抵抗感があり、摂取量を控えめにしていたせいもあってか特段の変化は感じていません。そして、亜麻仁油を摂るようになってからはまだ数日です。

今回、油のことを調べてみたことにより、オメガ3については脂質によるカロリーを恐れること無しに摂取するべきだと考えるようになりました。そこで、オメガ3を積極的に摂取することによる身体の変化を明確に感じるためにも、今後しばらくは、フィッシュオイルと亜麻仁油を積極的に量を摂ってみるつもりです。