2023年3月5日に開催された東京マラソン2023を走ってきました。東京マラソンは2年連続2回目の出走、そして、フルマラソンを走るのも2回目でした。

結果は3時間34分45秒(ネット)と、目標を上回る好記録での完走となりました。密かにサブ3.5も狙えたら思っていましたが、現時点で出来る再現は尽くせたと思っています。

東京マラソン2023については何度かにわけて書くつもりですが、今回はスタートからゴールまでの全般的なお話しです。

東京マラソン2023でサブ3.5ならず(目次)
1.入場からスタートまで(トイレ問題)
2.スタート時の混雑など
3.
中盤からゴールへ

1.入場からスタートまで(トイレ問題)

前回(2022年3月6日開催の東京マラソン2021)は参加者が抑えられていたのが、東京マラソン2023では平常時の38,000人へと戻ったため、人の多さが圧倒的に違いました。

7時48分にJR山手線新宿駅へ到着し、まずはそのままスタート地点を目指したものの、スタートゲート周辺はは既に人の群れ。

入場の際の荷物チェックはスムーズに進んだので、規制エリアにはすんなりと入れました。しかし、トイレはどこも並んでいるので、いつどこでトイレに行ってからスタートブロックに入るかが悩ましいところでした。

今回の場合、入場してすぐのトイレは比較的空いているものの、スタートブロック近くのトイレは長蛇の列。スタートブロックへの整列は8時55分までなので、直前にトイレへ行くのは厳しそうです。

私はつい不安になり入場後に2回トイレに行ったため、スタートブロックに入ったのは8時30分過ぎ。そのため、かなり後の方からのスタートとなりましたが、スタートからゴールまではトイレに行かずに済みました。

もしも、1回トイレに行ってからすぐにスタートブロックに向かえば8時過ぎには整列できたので、スタートブロック内のもっと前に陣取れたはず。けれども、スタートまでの1時間近くを並んで待っていたとすれば、走っている途中でトイレに行きたくなる可能性が高い。

出走してからもトイレは数多くあるものの、場所によっては並んでいたり、コースから少し遠かったりして、運が悪いとかなりのロスタイムになります。

ファンランであれば、走り出してから途中でトイレに行けば問題ないのでしょうが、自己ベストを狙っている場合には、トイレに行くのは避けたいところ。早く並んでスタートブロックの少しでも前に行こうとするより、途中でトイレに行かないようにする方が、きっと良い記録が出るはず。

トイレの話が長くなりましたが、私は当日の起床時から水分を採るタイミングに気を使ったこともあり、途中でトイレに行かずに済んだのだと思われます(ちなみに、日常生活ではかなりトイレが近い方です)。

2.スタート時の混雑など

前回(東京マラソン2021)はスタート地点を3分30秒程度で通過していたのが、今回は7分33秒もかかっています。

しかも、前回は号砲が鳴るとすぐに列が動き出し、駆け抜けるようにスタート地点を通過したのが、今回は動き出すのに時間がかかり、動き出してからもノロノロ進む時間が長かったです。

また、スタートブロック内も完全に密な状態で、整列からスタートを待つ間に、しゃがんでシューズの紐を結び直したり、ストレッチをするのも難しい状況。

東京マラソンほどの大きな大会ではきっとこれが通常なのでしょうが、昨年の感覚でいたので少し戸惑いました。そして、スタートしてからも密な状況が続き、なかなか思うようなペースで進むことができません。

ラップタイムのスクリーンショットをご覧いただければ分かるとおり、スタートからゴールまでひたすら人を追い抜きながら進んでいくような状況だったので、なかなか抜けずにストレスを感じることも多く、体力もだいぶ消耗しました。

私はEブロックのかなり後の方からスタートしたので仕方ないとも思いますが、エントリーのときに自己ベスト等の申告をかなりサバ読みしていた人も多いはず。本当は早いのに当日の調子が悪かった人もいるのでしょうが、自分よりも前のブロックにいるのにこんな遅いはずないと感じる人も大勢いました。

まあ、大規模なマラソン大会ではそういうのも当然のこととして受け入れるしかないのでしょうけど。

そして中盤へと進んでいくうちに、もともとのスピードが遅い人が周囲にいる状況は減っていき、同等のスピードをもつ人々の競い合いとなっていきます。

今回は外国人ランナーも驚くほど多く、東京を走っているのに日本じゃないような不思議な感覚にとらわれることも。沿道で応援する(大騒ぎする)外国人の姿も大勢いて、お祭りのような雰囲気でテンションも上がります。

3.中間時点からゴールへ

今回は中間地点を1時間45分15秒で通過することができました。ハーフマラソンでは1時間40分を切った経験があるものの、フルマラソンの中間地点での記録としては少し速過ぎる。

それでも、このままのペースを保てばサブ3.5も可能なわけですから、慎重に脚の具合を感じとることを意識しながら、いけるところまで行ってみることにしました。

ちなみに、ビルなどの多い都心部では仕方ないのでしょうが、ガーミンのペース表示はあまり当てにならないことが多かったです。

走った後の記録を確認してみたら、1キロごとのペースは概ね5分前後になっていたものの、その時どきの表示では6分とか7分になっていることもしばしばありました(時計に表示される瞬間的なペース表示はおかしくとも、1キロあたりにならすと概ね正しい数値になるのだと思われます)。

時計の表示がおかしいと感じるときは、周りの人のペースを確認することで、自分のペースが本当に落ちているのかどうかを把握するよう努めました。つまり、周囲の多くの人と同じペースを維持してるならば、自分のペースが落ちたわけではなく、時計の表示が狂っているだけだと。

実際のガーミン(GARMIN ForeAthlete 230J)による記録は次のとおり。なお、1キロあたりのペース表示はさておき、距離もだいぶズレているのが分かります(スタート地点で計測を開始し、ゴールと同時に止めているので、時計が正確ならば42.2キロくらいで終わっているはず)。

この記録を見る限りでは37キロあたりまでは何とかペースを保てていたものの、実際には30キロ過ぎあたりからはかなり辛くなっていました。昨年の東京マラソン2021のときより明らかに辛かったですし、最初からオーバーペース気味だったのが原因であるのは間違いないです。

それでも気力でペースを落とさないようにしていましたが、40キロを過ぎたあたりでこのままでは脚が駄目になるかもしれないと感じるようになりました。ハムストリングのあたりがつりそうなのに加え、腹筋にもつりそうな感じがあり。

どんなに気合いを保っても、足がつって動けなくなってしまったら一巻の終わり。周囲には走るのを止めて道路脇で脚を伸ばしている人も多くいる状況です。自分よりも早く40キロ地点に到達しているランナー達が、ここに来て走るのを止めているのを見ると、まさに恐怖でしかありません。

それならば、極端にペースを落としてでも完走した方が良いとの判断も頭をよぎるようになりました。極端な話、40キロ地点からゆっくり歩いたとしてもサブ4は確実な状況だったので、激しく足がつって動けなくなるような状況だけは避けたいし。

そんなわけで、40キロを前にしていったんペースを落としつつ、「このまま走って大丈夫なのか?」と自分の脚と自問自答することにしました。ガーミンの記録でもこのあたりでかなりペースが落ちているのが分かります(ガーミンの記録では41キロと表示されていますが、実際のコースでは40キロ地点よりも前のことです)。

そうしているうちに40キロ地点を過ぎ、これなら最後までいけるはずだと確信。残り2.195キロはペースを上げ、とくにラスト1キロの丸ノ内仲通りでは先行者をひたすら抜いて進んでいきました。

そして、無事にゴール!!

最後の1キロをこれだけ走れるなら、途中でもう少しペースを上げても大丈夫だった可能性はあるものの、それはあくまでも結果論。もう少しオーバーペースで走っていたら、最後まで脚がもたなかったのかもしれない。

脚と相談したといったって、あくまでも感覚的なものですし、いつ突然裏切られるかもわかりません。実際、走り終わった直後には、やはり脚が限界を迎えていると感じましたし。

翌日の今も、脚全体がおかしくなっています。とくに、お尻の付け根と左膝側面(いわゆるランナー膝の症状)が痛い。どちらも痛みが出やすいところなので回復までにしばらく時間がかかりそうです。

最後に。シューズは予定どおりにHOKA ONE ONE RINCON3でいきました。これだけのペースを維持できたのは間違いなくRINCON3のおかげです。ソールが硬めな分、足への負担も大きめだったとは思いますが、フルマラソンを最後まで走りきることができたので、RINCON3を選んだのは大正解でした。

さらに余談。走っている途中もいつまで我慢できるかずっと不安だったトイレですが、結局、トイレに行ったのはゴールしてから30分くらい後でした。走る前に水分を採りすぎなければ、走っている最中の給水分くらいでは、途中でトイレに行きたくなることはない。もちろん、極端に寒かったりするときは別でしょうが。