憩室炎で入院して以来、腸内フローラをいかにして良好に保つかについてばかり考えています。最初は漠然と「腸に良いもの」なら何でも摂ってみようというスタンスでしたが、いろいろ調べていくうちにもっと具体的にターゲットを絞るべきだろうと思うようになりました。
憩室炎を発症するのは大腸の問題ですから、とくに大腸の環境を改善させることが重要なのだろうと。それでは、腸内に存在する善玉菌にはビフィズス菌と乳酸菌とがあるわけですが、その違いはお分かりでしょうか?
恥ずかしながら、私はビフィズス菌と乳酸菌の違いを全く分かっていませんでした。というよりも、「ビフィズス菌と乳酸菌は同じようなものだろうから、どっちでも良いから摂っていれば腸内フローラが改善されるはずだ」というような曖昧なイメージを持つのみでした。
しかし、ビフィズス菌と乳酸菌とは別物なのです。森永乳業によるウェブサイト「ビフィズス菌研究所」では、ビフィズス菌と乳酸菌の違いについて次のように解説されています。
ビフィズス菌と乳酸菌の違い(ビフィズス菌研究所・bb536.jp)
ビフィズス菌のもっとも大きな特徴は、ヒトの腸内に最も多くすんでいる有用な菌であることです。ヒトの腸内では1~10兆のビフィズス菌がすんでいますが、乳酸菌はその1/10000~1/100以下にすぎません。そのため、ビフィズス菌はヒトの腸内に適した菌と言えるでしょう。また、乳酸菌は糖を分解して、乳酸を多く作り出す菌ですが、ビフィズス菌は乳酸以外にも酢酸を作り出し、善玉菌として働きます。
人の腸内には1~10兆のビフィズス菌が住んでいるが、乳酸菌はその1/10000~1/100以下に過ぎないというのです。そうであれば、元々がそんなに少ない乳酸菌を一生懸命に摂るよりは、積極的にビフィズス菌を摂る方が腸内フローラの改善に繋がるのは明白でしょう。
また、フジッコ株式会社によるウェブサイト「乳酸菌ラボ」では、ビフィズス菌がどこに生息しているのかについての解説があります。
乳酸菌とビフィズス菌の違い(乳酸菌ラボ・フジッコ株式会社)
ビフィズス菌は、私たち人間や動物の腸内にたくさん生息している有益な菌です。人間の腸内には、少なくとも1兆、多くとも10兆ものビフィズス菌が住んでいるといわれています。ちなみに乳酸菌は、人間や動物の腸内だけではなく、乳製品や発酵食品などにも生息しています。乳酸菌は体内のあちこちに存在していますが、ビフィズス菌は大腸にのみ存在しています。
ビフィズス菌が生息しているのは主に人や動物の腸内のみなのです。そして、乳酸菌が体内のあちこちに存在しているのに対し、ビフィズス菌は大腸にのみ存在しているというのです。
また、『年を重ねるにつれて、特に中高齢者の場合は、大腸のビフィズス菌がどんどん減少してしまうといわれています。』とも言われていますから、40代後半ともなれば積極的にビフィズス菌を摂っていく必要性がより高いわけです。
この程度の知識によって、ビフィズス菌ばかりを摂ろうと考えるのは浅はかかもしれません。けれども、少なくともビフィズス菌と乳酸菌は違うものだという認識を持つようになりました。そして、歳をとるごとに大腸のビフィズス菌はどんどん減少してしまうわけです。
ということはやはり、ヨーグルトなら何でも腸内フローラの改善に役立つだろうと考えてしまうよりは、とくに大腸のことを考えるならビフィズス菌が入っているものを選ぶべきだということでしょう。