前回も紹介した東洋経済オンライン(2018年04月13日付)の記事、『 最先端の医学では「白米は体に悪い」が常識だ UCLA医学部助教授が教える「不都合な真実」 』には次のように書かれています。

 この精白されている「白い炭水化物」は、血糖値を上げ、脳卒中や心筋梗塞などの動脈硬化による病気が起こるリスクを高める可能性があることが、数多くの研究から報告されている。
 その一方で、玄米のように、精製されていない「茶色い炭水化物」の多くは食物繊維や栄養成分を豊富に含み、複数の研究で肥満や動脈硬化のリスクをむしろ下げると報告されている。つまり、すべての炭水化物が悪者なのではなく、どんな炭水化物を食べるかで健康に関しては逆の効果があるのだ。

さらに、「茶色い炭水化物」摂取の効果として次のような記述もあります。

  • 茶色い炭水化物の摂取により糖尿病のリスクが下がる
  • 茶色い炭水化物の摂取はダイエットにも有効である
  • 茶色い炭水化物には、便秘を予防する働きや、憩室炎という大腸に炎症を起こす病気を予防する効果がある

白米を食べた場合と、まさに逆の効果があるというわけです。

そんなわけで、最近は積極的に玄米を食べています。玄米というと食べづらいイメージが強いかと思いますが、「ロウカット玄米」というのだとかなり美味しいです。

私が食べているのは、パックごはんの金芽ロウカット玄米ごはんです。白米と同じとまでは言いませんが、ご飯を食べている満足感は十分に得られます。

白米そのものを愛して止まない方には無理かもしれませんが、おかずを食べながらの主食としてなら大丈夫な方も多いと思います。それこそ、全粒粉のパスタとか、ローソンのブランパンとか、体にいいんだろうけど全然美味しくないのより私は好みです。

ところで、上記の記事を読んでいると、玄米は善で、白米は絶対に悪だと断言しています。しかし、ちょっと考えてみると当たり前の話ですけど、精白しているかどうかの違いがあるだけで、もともとは玄米も白米も同じ米です。

玄米を削る(精白する)ことで白米になるわけですが、玄米を食べるということは、白米そのものも食べていることに他なりません。

「精白することで玄米とは別のものに変質しているから体に悪い」とかいう話なら別ですが、白米が悪いというのは単に玄米にはあった「食物繊維や栄養成分」が削り取られているから駄目だというだけあることになります。

したがって、白米の成分が体に悪いということでは無く、精白することで削り落とされてしまっている「食物繊維や栄養成分」に相当するものを同時に摂れば問題が無いことになります。

そう考えてみると、白米だけを食べるより、雑穀入りご飯や、大麦入りご飯が良いというのも非常に納得できる話です。大麦入りご飯については、日経Goodayの下記の記事でも推奨されています。

1日1食“大麦入りご飯”で、腸内環境改善、メタボ対策
大麦に含まれる水溶性食物繊維はβ-グルカンと呼ばれている。このβ-グルカンには、食後の血糖値の上昇を抑えたり、コレステロールを低下させたりといった、ミドル世代にうれしい数々の効用がある。

私は大麦入りご飯も頻繁に食べています。大麦入りご飯の方が、玄米よりも白米に近い感覚で食べられて美味しいと思います。

最初に紹介した記事にあるように、白米が主食であるという「マインドセット」を変えるべきなのでしょう。たとえば、白米を一切食べないということでは無く、白米を食べるのはケーキなどの甘いものを食べるのと同じようなものだと捉えるといった感じでしょうか。